イギリス、9歳の女の子が給食の献立をブログで訴える

2018年11月12日

(画像:BBC.co.ukより)

「こんな給食の献立じゃ午後の授業に集中できない・・・」

イギリス(正確にはスコットランドですが)に住む9歳の女の子が、学校給食の献立を写真に収めてブログに掲載しました。

その9歳の女の子の投稿内容に、世界中からの大反響が寄せられました。

 

お粗末な献立のイギリスの学校給食

何がそんなに反響を生んだのかというと、その給食の「献立」が原因でした。

なぜなら、その献立というのが、ハンバーガー、フィッシュフィンガー(魚のフライ)2本、きゅうりの薄切り3枚、
アイスキャンディーが1本というお粗末な内容だったからです。

パンは味気のなさそうなクオリティ、フィッシュフィンガ―もいかにも冷凍食品を温めなおしましたといった様子です。

その日は、パンにフィッシュフィンガ―ときゅうりの薄切りをはさんで「ハンバーガーとして食べる」というメニューなのでしょう。

日本ではちょっと考えられないような献立ですよね?

あまりに大きな反響だったので、9歳の女の子の住むカウンシル(イギリスの市役所)が、

「もう写真を撮らないように」

とお達ししたそうです。
そのため、彼女は、

「今日、算数の時間に校長先生に呼ばれて
『もう給食の献立の写真を撮らないように』って言われたから、もうさようなら。」

とブログを更新しました。

こんなかわいそうな少女の投稿を世界中のメディアが放っておくはずはありません。
そのカウンシルも学校も世界中から非難を受けることになりました。

「ディナーレイディ(給食を作る人)の職が危ぶまれるから。
ディナーレイディたちは泣きながら職場を去っていったから。」

というのがカウンシルの苦しい言い訳でした。

しばらくして、9歳の女の子への写真撮影の禁止令が解かれました。
その後、彼女は数記事しか更新していませんが、いまだにアクセスがとても多いそうです。

少女は、そのアクセスを利用して、マラウイの子ども達に食事を届ける募金を募っています。

 

イギリス国内の反応

BBCに寄せられたコメントでは、

「このニュースのおかげで、私の子供の小学校の給食の献立が改善したみたい。」

「この写真の給食の献立では栄養不足になるでしょうね。
家庭での夕飯でバランスが取れるようにしなくてはいけないのでは?」

「カウンシルはせっかくのチャンスをみすみす棒に振りましたね。
『写真の献立だけではなくて、まだ他にもメニューがあったんだよ』と主張するなら、どうして、それを少女に撮影させてあげなかったの?
写真を禁止するなんてひどすぎる!
学校給食を改善していますよという好例を他のカウンシルに見せつけてやれるチャンスだったのに。」

「私は他の地域でディナーレイディをしています。
私たちの給食の献立はもっと野菜を果物を加えて、品数があります。」

などと、さまざまなものでした。

 

私の子ども達は、毎日、お弁当を持って登校しています。

前に住んでいた地域の学校では、ほとんどの生徒が給食を食べていました。
そのため、うちの子供も給食をとらせていていましたが、いかんせんイギリスの食事です。
どんなものを食べてくるのかちょっと心配だったので
「今日の給食の献立は何だった?」

とよく確認したものでした。

前の学校の給食では、

・パスタ
・ピザ
・コテージパイ
・フィッシュアンドチップス

がよく登場しました。
それに加えてデザートには、

・ケーキ
・アイス
・ゼリー
・フラップジャック

が多かったですね。

特にフラップジャックは、イギリスでは子供とって「ヘルシーおやつ」な位置にあるようです。
学校の授業でも作ったりするし、子供番組でも「フラップジャック大好き!」なんて歌のお兄さんやぬいぐるみたちが歌ったりしています。

でもレシピを見てみると分かるのですが、フラップジャックには、バターや砂糖(ゴールデンシロップ)がたっぷり入っています。
「オーツ」と「ドライフルーツ」が入っているから「ヘルシー!」らしいです。

 

おわりに

イギリス国内のスーパーに行くと、健康食品やオーガニック食品が増えてきており、食に関しての意識が変わってきたように感じます。

美味しいものも増えてきていますが、私の周りの日本人は、
「食べに行くより、自分で作った方が美味しい」
という人の方が多いです。