ギフトエイド(Gift Aid)とは?何のこと?

2018年11月12日

イギリスではチャリティ活動が盛んです。

テレビ番組でも大々的に行っているし、学校でもマラソンのようなイベントを通して寄付金を募ることがあります。

そんな寄付をするときに、
「もしあなたが納税者なら、ぜひ『Gift Aid』にチェックをしてください。」
と言われることがあります。

これはどういうことなのでしょうか?

 

「ギフト・エイド(Gift Aid)」って何?

イギリスで寄付をすると、

「もし納税者なら『Gift Aid』で寄付してください。」

とよく声をかけられます。
納税者で賛同するなら氏名と住所を記入します。

 

子供たちが学校からもらってくるチャリティイベントの用紙にも、
「『Gift Aid』を利用するならここにチェックして氏名住所の記載をお願いします」
と、あらかじめ印刷されていることが多いです。

また、ナショナル・トラスト(National Trust)やイングリッシュ・ヘリテージ(English Heritage)を訪れたときに寄付を行ってもそのように声をかけられます。

 

その他、家庭での不用品(状態の良いもの)を集める大きなビニールバッグが慈善団体から家庭に配られることがよくあります。
バッグには回収する曜日が印刷されています。

各家庭は不用品が詰まったバッグを、指定された日の朝、玄関の前に置いておきます。
慈善団体の車が回収しにやってきます。

そのバッグにも「Gift Aid」の文言が印刷されていることがあります。

 

Gift Aid(ギフトエイド)は、慈善団体への寄付を行うときに、団体がより利益を受け取ることができよう考えられたシステムです。

「納税者」が寄付を行うと、寄付した金額をその年の課税対象の所得から引くことができます。
一般的に、納税者は会社から給料をもらっています。
ということは、支給額に対してすでに所得税を源泉徴収されていますよね?

 

寄付金額を所得額から引いてもらえるということは、それだけ所得税を払う必要はありません。
でも、源泉徴収されていますので、「Gift Aid」を通して「寄付をしますよ」と宣言することによって、払い過ぎたことになっている所得税を回収して慈善団体に送ることができるということになります。

「Tax payer(納税者)」限定だったり、「氏名と住所」を書いたり・・・と、何やら面倒な手続きのイメージがありますが、チェックをして記入するだけで完了します。
HMRC(税務署に相当)に対して何かをする必要はありません。

 

Gift Aidはどんな仕組み?どのように計算する?

例えば、イギリスの納税者Aさんが「1ポンドを寄付」したとします。

Aさんは、寄付をするときに「『Gift Aid』」を通して寄付します」と宣言します。
簡単なフォームに記入するだけで、Aさんのすることはここまでです。

「Gift Aid」は、Aさんの「1ポンド」に対する「25パーセント」の金額をHMRCに要求します。

Aさんが寄付を行った慈善団体は、Aさんからもらった「1ポンド」と「Gift Aid」を通して要求した「25ペンス」合わせて「1.25ポンド」の寄付を得ることになります。

 

納税者なら誰でも利用できる?

「Gift Aid」を通して寄付をするためには、その納税年度に、

・イギリスに所得税を納めている、または、
・キャピタルゲイン税を支払っている

ことが必要です。
もちろん「誰かの代わりに」とか「会社の名前で」というのはできません。

 

2016年4月から、1948年4月5日以降に生まれた個人の所得税個人手当は£11,000に増加しています。
これにより、所得が£11,000を下回っている場合、ギフト・エイドを要求することはできません。

VAT(付加価値税)とカウンシルタックス(Council Tax:市民税に相当)は考慮されません。

 

もっと詳しく・・・

「Gift Aid」は、イギリスの税制上のインセンティブ制度です。
個人から慈善団体への寄付をするときに税の部分が優遇されます。

この制度は1990年に導入され、これまでに何度か改訂を繰り返しています。

もともとは600ポンド以上の現金での寄付に限られていましたが、2000年に最低寄付限度額が撤去されました。

慈善団体が「Gift Aid」を利用するためには、その組織がHMRC(税務署)から認められている必要があります。

 

おわりに

ちなみに、高額納税者だと、計算方式が少々変わってきます。
私は高額納税者ではないので心配する必要はありませんが・・・。