イギリスのカレーは美味しくて国民食?
「イギリス料理」と言えば、フィッシュ&チップスやサンデーローストを思い浮かべる人が多いでしょうが、イギリス国民にとってもう一つ人気の料理があります。
それはインドから伝わった「カレー」なんですねー。
カレーはイギリスの食卓やパブのメニューには欠かせない存在となっており、一部の国民は週に一度はカレーを食べるという統計もあるほどです。
スパイスが効いた、あたたかく、心地よい辛さのカレーは、イギリスの激動の歴史と多文化社会を象徴しているのかもしれません。
イギリスのカレーは今や「国民食」で美味しい?
「イギリスの料理はまずい」というのが世界の定説らしいですが(美味しいものもたくさんありますよー)、「イギリスのカレーは美味しいので食べておきたい」という説も呼んだことがあります。
で、それらは「イギリスカレー」と呼ぶそうです。
「・・・・イギリスカレーなんてあったっけ?」
と思ってしまいました。
「イギリスパン」とかそういう類でしょうか?
イギリスのカレーは美味しくて国民食なわけ
イギリスのカレーは、肉、野菜、魚などをスパイスとソースで調理したもの。
通常は米、ナンと一緒に提供されます。
インド、パキスタン、バングラデシュといった国の料理だったり、そういった料理の影響を受けた料理を意味しています。
元々はイギリスに在住しているインド、パキスタン系の人が作っているカレーに近いということです。
その中でもイギリスカレーは、インドやパキスタンの伝統的なスパイスカレーに、イギリスの食材を融合させて風味豊かにしたもの。
歴史としては、大英帝国の時代、イギリスとインド亜大陸の植民地を結ぶ交易路にさかのぼります。
インドに駐留していたイギリスの商人や兵士たちは、インド料理の豊かで香り高い味を楽しみ、帰国しても同じように味わいたいと思ったのは自然なことです。
でも、イギリス人の味覚には、伝統的なインド・パキスタンカレーだと刺激が強すぎることが多々あったため、よりマイルドなカレーが誕生したと言われています。
カレーのレストランが多い地域
あるサイトによると、イギリス国内でカレーのレストランが多い地域は、
ロンドン
バーミンガム
ニューカッスル
バース
マンチェスター
ブラッドフォード
グラスゴー
レスター
エジンバラ
とのことです。
またイギリスでは年に一度、「British Curry Awards」なる、カレー愛好家にとっては待望のイベントが開催されます(2005年から毎年開催)。
このイベントは、イギリス全土のインド料理レストランやシェフたちが一堂に会し、その年の最高のカレーを競い合う場となっています。
賞は(2022年)、それぞれの地域の「最優秀レストラン」、「最優秀テイクアウト」、「最優秀シェフ」、「エディターズチョイス賞」、「ベストオブザベスト賞」など。
カレー産業での、技能不足、移民政策、健康・衛生基準、環境の持続可能性といったことが認識される目的もあるそうです。
ブラッドフォードはインドやパキスタン系の人が多く、レストランも多いです。
本格的なレストランも多く、自分の国から家族やスタッフを呼んで切り盛りしている人も多いです。
家族経営のお店も多いですし、ロイヤルファミリーのイベントで料理を提供したことがあるということも聞いたことがあります。
フィッシュアンドチップスにもカレー?
イギリスといえば「フィッシュアンドチップス」ですが、フィッシュアンドチップスのソースに「カレーソース」もあります。
イギリスカレーの食べ方、合う米とは?
イギリスカレーに合う米といえば、独特の香りと食感が特徴のバスマティライスだと思います。
インド料理と共によく使用され、イギリスカレーにもよく合います。
バスマティ米は長粒で、炊き上がると粒がしっかりと分かれ、ふっくらとした食感になります。
また、香ばしく、ほのかにナッツのような香りがあり、スパイスがたっぷりと効いたイギリスカレーの味を引き立ててくれます。
カレーと一緒に炊くピラフとして使われることもあります。
その場合、香辛料や野菜を加えて一緒に炊き上げることで、更に味わい深い一品に仕上がります。
日本のカレーには日本のお米が合いますが、バスマティライスだとあまり甘くありません。
バスマティライスはたいていのスーパーで買うことができます。
値段も安いです。
パキスタンレストランの方が、「お米はスーパーで購入できる安いもので大丈夫だから」とのことでした。
日本のように「○○産」とか「〇〇品種」とか気にしなくていいみたいです。
炊飯器で炊くこともできますが、バスマティライスはお鍋でゆでで、火が通ったらおご飯をざるに揚げてお湯を茹でこぼすだけです。
バスマティライスだけでなく、ナン、ポッパドムと一緒に食べることもあります。