クランフォード(Cranford)第2話のあらすじと感想

2023年5月16日

第2話「1842年8月」

ラドロー夫人のガーデンパーティ

ラドロー夫人(フランチェスカ・アニス)はクランフォードの有力な貴族で地主。

彼女は厳格な伝統主義者で、階級や社会的はヒエラルキーを堅持しています。
今年こそイタリアに住む放浪息子がパーティに来てくれることを信じています。

今年も夫人の邸宅で、夏のガーデンパーティが開かれます。

クランフォードの女性たちは、

「招待状は郵送で届いたの?」
「ラドロー夫人の従僕から直々に届いた?」
といったことを気にしていたり、

「ここ数年、デザートにアイスクリームが出るのよ」
と嬉しそうに期待したり、

ガリンド女史の帽子店で、
「パーティでの帽子はどんな素材がいい?」
「そんな色はだめよ」
「流行りのデザインは?」
と、ああだこうだ言い合ったりと大忙しです。

ガリンド女史は、男女は対等な立場であると信じている、進歩的で独立した女性。
店内でおしゃべりに忙しい女性のうるささに少し辟易している様子です。

彼女は他の女性たちのようにレースを身に着けたいタイプでも、女性たちに混ざっておしゃべりするタイプでもありません。

ハリソン医師に恋するキャロライン

キャロラインがガーデンパーティに着ていくドレスの生地を選んでいるとき、馬に乗ったハリソン医師が通り過ぎました。

心臓がどきどきして顔が火照るキャロライン。
彼女自身も何が起こったのか分からず、周りの女性たちも大変と慌てます。

そして、ハリソン医師に往診に来てもらいます。
彼女の思いはどんどん強くなっていきます。

クランフォード(プライムビデオ)
Cranford (Prime video)

ゴードン少尉のプロポーズ

ブラウン大尉の家にゴードン少佐が訪問します。
ジェシーと二人だけでは寂しいので、デボラ、マティ、メアリが招かれました。

ジェシーがピアノを弾き、ゴードン少尉と一緒にスコットランドの「Loch Lomand」を歌います。

(「Loch」とは、スコットランドで「湖」という意味。
スコットランドには「Loch ○○」という名称の湖がたくさんあります。
ネッシーがいると言われた「ネス湖」は「Loch Ness」です)

「true love」という歌詞のところで目が合う二人・・・。

「Love in the air(愛が漂っている)」ですね・・・。

実は、ジェシーはゴードン少尉からのプロポーズを1度断っているという過去があります。
ジェーシーの母が亡くなった後に求婚されたものの、体の弱い姉の世話があったので断ってしまいました。

ゴードン少尉の思いは強く、ジェシーやデボラたちが予期していた通り、2度目のプロポーズがありました。

しかし、少尉は任務のためインドへ旅立つことになっていました。

インド行きについて始めて知ったジェシー。

「父を一人残してインドへは行けない」

と、泣く泣く断ってしまいます。

悲しいことに、父のブラウン大尉はそんなことを知る由もないようです。

人情のあるいいお父さんですが、娘のこととか女心といったことが分からない様子・・・。
残念ですね・・・。

ハリーとカーター氏

ハリーの家(小屋と言った方がいいかも)では、父親の不在中に母親が出産をします。

産後で弱っている母親。
食べるものがないので赤ちゃんに母乳をあげることもできません。

ハリーは小さい弟にフォレスター夫人の牛からミルクを拝借するように言い、自分はラドロー夫人の敷地内でウサギを捕ります。

家では父親が戻っており、ハリーに革のブーツのお土産を渡します。

ブーツが包んであった新聞紙に「James」という文字を発見するハリー。

「僕たちの赤ちゃんの名前と一緒だ!」

と喜ぶも、父に

「何で知ってるんだ?我々に教育なんて必要ない!
(Learning is not for everyone. We do all right without)」

と一蹴されてしまいます。

「仕掛けた罠を見て来い」
と父に言われ、いつものラドロー夫人の敷地に向かったハリー。

夫人の温室を見つけて入ってしまいます。
温室内で、珍しい植物やブドウを見つけます。

そして温かい温度のせいかハリーはつい眠ってしまいます。

それを見つけたカーター氏。
怒り心頭でハリーをオフィスに連れて行きます。

「勝手に敷地内に入り込むのはいなけいことだ」

「でも主は『我々の侵入者を許せ』と言います」

「なぜそれを知っているんだ?」

「教会で聞いたからです。
僕は温室の果物は食べていません」

その証拠か、ちょうどよく空腹によるめまいでふらつくハリー。
本当に何も食べていないのが伺えます。

ハリーにパンと水を与えたカーター氏は、ハリーの頭の良さと誠実さを知ります。

そしてハリーに仕事を手伝うように言います。

ガーデンパーティにて

ガーデンパーティでは、音楽、料理、アイスクリームが用意されています。
大人も子供も、おしゃべりやゲームをして楽しんでいます。

マティはそこで、30年前、彼女にプロポーズをしたホルブルック氏に再会します。
彼女の中で、30年前の気持ちがよみがえります。

メアリーとの会話の中で「ソフィーが好きである」ことを告白したハリソン医師。

パーティーでソフィーと距離を縮めたものの、その晩、急に体調をおかしくしたソフィーの小さい弟の命を救うことができませんでした。

せっかく縮めた距離なのに、遠く離れてしまいました。

仕事と教育と提供するカーター氏

仕事中に
「アイスクリームって何ですか」
と、質問したハリー。

仕事終わり、カーター氏のオフィスでアイスクリームをもらって食べてみます。
そのおいしさに満面の笑みを見せます。

「クランフォードには学校がありません」
「教育はすべての人のためにありません」

と父がハリーに言った言葉も付け加えました。

「無知であることは犯罪ではない。
だけどそれはもったいないことだ」

カーター氏はハリーに仕事を与え、そして彼に読み書きを教えることを提案します。

クランフォードに鉄道がやってくる

ポール夫人は、パーティーに来ていたチャールズ卿の会話から、クランフォードに鉄道がやってくることを小耳に挟みます。

町の女性たちは興奮と不安な気持ちでブラウン大尉に詰め寄ります。

「心配な面もあるかもしれないけれど、クランフォードに素晴らしい機会をもたらすでしょう」

と、大尉は女性たちをなだめます。

鉄道の知らせに大いに落胆したのはデボラでした。
彼女はブラウン大尉は自分たちを騙していると非難し、もう友達ではないと言い放ちます。

ああ・・・せっかく友達だったのに・・・。

落胆するジェシー

落胆したのはデボラだけではありませんでした。

ブラウン大尉が鉄道関連の事業に携わるため、長期で家を空けることを知ったジェシー。
ゴードン少尉に対する、あの時の自分の決断を悔みます。

「私だって結婚できたのに・・・」
と、落胆するジェシー。

残念なことにこの時点でも、ブラウン大尉はジェシーが2回もプロポーズされたことなど知らないようです。

お父さん・・・何とかしてあげてって思うのですが・・・。

鉄道のニュースに大いに失望したデボラ。
ひどい頭痛を訴え、寝室に入るなり倒れてそのまま亡くなってしまいます。

そして、デボラが座っていた椅子がぽっかり空いてしまいます。

おわりに

イギリス英語を聞くのが大好きです。
台詞で「こんなことを言ってる」「あんな言い回しをしている」と発見するととても嬉しいです。

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日本と違って、イギリスのDVDセットは格安になることが多いからです。

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