クランフォード(Cranford)第5話のあらすじと感想

2023年5月16日

第5話「1843年5月」

マーサとジェムは結婚し、マティの家での下宿生活が始まります。
たくさんは求めず心優しいマティのところでメイドを続けられることに幸せを感じています。

クランフォード(プライムビデオ)
Cranford (Prime video)

カーター氏、ハリー、ラドロー夫人

カーター氏がハリーのために本を持ってきます。

「母さんがお金を使ってしまった」
と、答えるだけで、牛小屋の作業で忙しいのか、忙しいふりをしているのか、ハリーは話をしようとしません。

カーター氏はかけてあったハリーの上着のポケットに本を入れて出ていきす。

残念なことに・・・・、

これがハリーとカーター氏の最後になってしまいます。

カーター氏は、ラドロー夫人が放浪息子の資金を工面するために、カーター氏の助言に背いて資産を抵当に入れてしまったことを発見します。

「借金は返せばいいでしょう」

と反論する夫人に、カーター氏ははっきり言います。

「夫人、あなたにはお金はありません」

ハリソン医師

ハリソン医師を訪ねるメアリ。
ドアを開けるのはすさんだ様子のハリソン医師。

部屋の中は空っぽです。

世話をしてくれていたローズ夫人は出て行き、モーガン医師が馬車をよこして家具を片づけてしまったとのこと。さらには、

「誰も知らない土地で新しく人生を始めたらどうか」
と勧告してきたというのです。

後日、メアリーは眼鏡を処方したマーシュランド医師から手紙を受け取ります。
その筆跡から彼がいたずらの犯人だと突き止めます。

ソフィーの姉妹からもバレンタインデーのカードを預かり、キャロラインの家ですべての手紙を照合します。

筆跡はすべて一致しました。

メアリーはマーシュランド医師に手紙を書きます。

「あなたのせいで、ハリソン医師はキャリアを台無しにしようとしている。
あなたに少しでも思いやりというものがあるなら、ここにきて問題を解決してください。」

マティの新しいビジネス

ポール夫人は、マティの経済状況が貧窮していることをどこかから聞きつけます。

そしてマティ以外の女性たちを集めて秘密の会議を行います。

それぞれが決して裕福ではないけれど、少しづつお金を出し合うことにします。
そしてマティがそれに悟らないような形で、そのお金を自然に受け取るよう画策します。

「銀行の帳簿のエラーだった」
という説明を受けて、ありがたく受け取るマティ。

ただし、それだけでは以前の生活水準にはまだ足りません。
そのため紅茶を販売するビジネスを始めることにしました。

カーター氏の最後

カーター氏が鉄道の建設地でブラウン大尉と話しているときに誤爆が起こります。
ブラウン大尉は軽傷で済んだものの、深刻な容体のカーター氏はハリソン医師の元に運ばれます。

ラドロー夫人が氷、清潔なリネン、ブランデーを持って駆け付けます。
二人は言い争ったことについてお互いに謝罪をします。

カーター氏はもう助からないと感じたのか、ガリンド女史に遺書を書きとらせます。

ハリソン医師がカーター氏の足の切断を行おうとしたところ、発見できなかった心臓の損傷で氏は命を落としてしまいました。

ああ残念すぎる・・・

遺体の横で、カーター氏がそっとポケットに入れてくれた本を朗読するハリー。

氏との最後があのような形だったので悔しかったはず・・・。

「多分、僕は葬式に参列させてもらえないだろうから」
と、カーター氏に別れを告げます。

ハリソン医師とソフィー

ソフィーはチフスにかかってしまいます。
モーガン医師とローズ夫人が治療に当たりますが回復する気配がありません。

父のハットン牧師はひたすら祈ります。

ソフィーがチフスにおかされていると知らされたハリソン医師は、モーガン医師が行っている治療方法とは反対の方法をとるべきだと主張します。

容体が悪化するソフィーを見て、ソフィーの妹たちが家を飛び出します。

向かう先はハリソン医師のところ。
現代だったら陸上部で活躍できそうな見事な走りっぷりです。

もちろん、ハリソン医師はソフィーの家へ急ぎます。

それなのに「何しに来たんだ」とでも言わんばかり表情のハットン牧師。
この期に及んで!

「私たちが呼んだのよっ!」
と、叫ぶ妹たち。

「入れてあげてください!」
と、懇願するローズ夫人。

ハリソン医師はマーシュランド医師と一緒に治療に当たります。

ソフィーは回復に向かいます。
医療の力ももちろんあるでしょうけど、愛の力もおおきかったでしょうね。
こんなイケメン医師に・・・笑

ラドロー夫人とハリー

ハリーはラドロー夫人に呼び出されます。

「私とあなたの友人であったカーター氏が遺書を残しました・・・」
と、切り出すラドロー夫人。

まずはハリーが1,000ポンドを受け取ること。
そのほとんどはハリーの教育に使われること。

「1,000ポンドも?学校が建てられるほどの金額だ」
と、ハリーは驚きます。

それだけではありません。

20,000ポンドをラドロー夫人に貸しつける。
それにより夫人は抵当に入れて借りた20,000ポンドを完済する。

夫人の屋敷、土地、そこで働く従業員の仕事が救われます。

そして元金と利子はハリーに支払われること。
ハリーは定められた年齢に達したら、その資金を使ってクランフォードに学校を設立すること。

「夫人、あなたはクランフォードに学校は作りたくなかったはず」

「作りたくありません。
でも、私が間違っていることもあります」

「夫人はこういうことには慣れてませんよね。
誰かにああしろこうしろって言われるなんて・・・

カーター氏は色々な事を考えてくれていたんですね。
カーター氏の言う通りにした方がいいですね」

「そうね。言う通りにしましょう・・・」
涙で言葉を詰まらせるラドロー夫人。

部外者の私もいつもここで泣きます笑

インドからの訪問者

マティの家では眼帯をしたブラウン大尉とジェシーが訪ねています。

ジェシーがピアノを演奏するために座ります。
メアリーは楽譜の中から「Loch Lomond」を選びます。

歌いながら演奏していると、誰かが訪ねてきます。

「ジェムが仕事から帰ってきたかしら」
と言うマティ。

歌いながら振り返るジェシー。
そこにはゴードン少尉が一緒に歌っていました。

以前のことで罪悪感を感じていたのか、

「3回目のプロポーズがあるのかな」

と、促すブラウン大尉。

ジェシーとゴードン少尉はがっしと抱擁します。

よかった!
今回はナイスアシストでしたよ、大尉!

「ゴードン少尉がクランフォードに戻ったのはもう1つ理由があります」
とメアリー。

少尉と一緒にインドから帰ってきたのは弟のピーターでした。

「約束のモスリン生地を持ってきたけど遅すぎたね」

「そんなことはどうでもいいのよ。
あなたが帰ってきたんだから」

モスリン生地の行方は・・・

マティがソフィーを訪ねます。
ソフィーは順調に回復していました。

マティもかつては牧師の娘。
だからそこはマティが住んでいた家でした。

懐かしそうに部屋を見渡した後、モスリン生地を差し出します。

「あなたのウエディングドレスにどうかなと思って」

「まあ、こんな素晴らしい生地を・・・」
とても嬉しそうなソフィー。

「かつて牧師の娘が受け取るはずだったモスリン生地を、牧師の娘が着ることになるわね」

と、うまいこと言うマティ笑

最後はハリソン医師とソフィーの素敵な結婚式でドラマが終わります。

余談ですが、キャロラインは肉屋の店主、ローズ夫人はモーガン医師とそれぞれ婚約しました。

ポール夫人

20年くらいイメルダ・スタウントンのファンです。

クランフォードでは「ポール夫人」として、あらゆる場面でコミカルな演技、ホルブルック氏が亡くなったときの胸を詰まらせる演技など、名脇役だったと思います。

ポール夫人のシーンだけを集めて動画を作りたいくらいです笑
本当に素晴らしい女優さんです。

おわりに

イギリス英語を聞くのが大好きです。
台詞で「こんなことを言ってる」「あんな言い回しをしている」のように発見するのが楽しいです。

「英語音声」+「英語字幕」のDVDなら、字幕を表示しながら視聴で早読みの練習にもなります。

日本のアマゾンでも入手できますが、イギリスのアマゾンで入手する方がぐんとお得です。
日本と違って、イギリスのDVDセットは格安になることが多いからです。

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