イギリスの学校給食事情(現在)

2018年11月12日

 

2014年9月から、レセプション、イヤー1、イヤー1の学齢期の子ども達に、無料の学校給食(スクールランチ)が供給されることになりました。

子供たちは「温かくて」「栄養があり」さらには「できるだけ野菜を多くとれるような」食事ができるとしています。
これにより「学業にも良い影響を与えるはず」だそうです。

 

イギリスセレブシェフによるキャンペーン

この度のイギリスの給食が無償になった背景には、

・イギリスの少女による「給食の質の悪さ」に対す不平
・TVセレブシェフのジェイミー・オリバーによるキャンペーン

が影響を与えています。

 

セレブシェフのジェイミー・オリバーは、少女が投稿した
「貧相すぎる給食の内容(参考記事:イギリス、9歳の女の子が給食の献立をブログで訴える)」
の写真を見て、イギリスの学校給食を向上させるキャンペーンを大々的に行いました。

(画像:ジェイミー・オリバー、http://www.independent.co.ukより)

 

彼のネームバリューも助けたせいか、キャンペーンは成功したようです。
(その後アメリカでも同じキャンペーンをしたようですが、こちらは惨敗だったようです。おそるべしアメリカの食文化・・・)

 

面白いことに、1950年代と、40年後である1990年代の学校給食を比較してみると、1990年代の方がより糖質・脂質が多くクオリティが低いそうです。
食生活が豊かになっているはずなのに・・・興味深いですよね。

 

ジェイミー・オリバーのキャンペーンでは、
「ジャンクフードやプロセスフードを学校食堂から廃止すること」
を徹底し、新鮮な野菜や果物をとることを勧めました。

 

日本では何十年も前から栄養のある「給食」や「お弁当」なんて普通にやってきたことなのですけどね・・・。

 

キャンペーンが始まって間もなく、英国政府とブレア首相は「学校給食を改善する」と公約しました。
同時期に「学校給食改善」を要請する20万人以上の署名が政府に届けられています。

ただ、テレビ番組では、新鮮な野菜や果物を食べ慣れていない子供も多く、栄養満点の給食を目の前にして泣いてしまったり、残してしまったりといった例も見られました。
豆のコスチュームを着て食べさせようと頑張るジェイミー笑、頑なに食べようとしない子供・・・。

(画像:http://www.standard.co.ukより)

 

これまで行っていた調理方法、メニューの決め方が一変し、子供たちにとっても内容ががらりと変化するため、パックランチ(弁当)を持ってくる子供が増えてしまった例もあります。

また、数年たって彼がキャンペーンを行った学校に再び訪れると、彼の健康的なメニューは人気がなく、子供たちもジャンクフードを食べるという前の習慣に戻りつつありました。
給食の責任者は、余計な仕事が増えているのに、以前のジャンクフードからの売り上げが消えてしまい、1万ポンド以上の赤字だと漏らします。

 

それにもめげず、ジェイミーは別の地域で、

・調理するためのキッチンを建設したり、
・地元のカフェ、レストラン、ホテル、タクシーといった業者と提携して温かい食事を学校へ運ぶ工夫
・コストを抑えるために地元のサプライヤーから食材を調達

といった工夫を続けました。

 

2009年、健康的な給食を食べることで、学校の成績が向上した例が報告されています。
彼の活動は、実を結んだようです。

(画像:http://www.bbc.co.ukより)

賛否両論とイギリス人の習慣

給食無償化について、イギリスの政府や栄養関係の面々は、
「パックランチ(弁当)を持ってくる子供の栄養は偏っている。
暖かく栄養のある食事をすることで学力もアップする」
と主張しています。

これに対し、

「小さい頃に栄養をたくさん与えれば、それだけ早くベネフィットを得られる。」
「政治家たちが、栄養をとることとの大切さを意識したのは素晴らしい。
低所得家庭にとってもいいことだ」

と喜んでいる関係者も多いようです。
BBCに寄せられたコメントの中には、

「我が家では健康的なメニューを意識してパックランチ(弁当)を
持たせている。学校でどんなメニューが出されるか分からないから不満」

「チップスしか食べない子供にヘルシーな給食を与えても食べないのでは?」

「今度の選挙で入れ替わったら無料給食が中止になるのでは?」

と、批判的なものがかなり多く見受けられました。

この無料のスクールランチ(学校給食)は現在はイギリスのみ支給、
ウェールズ、スコットランド、北アイルランドでは検討中だそうです。

 

おわりに

食べ物がまずいことで知られているイギリス・・・。

我が家もパックランチを持たせています。
以前、子供が給食を食べさせており、学校の帰りによくメニューを訪ねていました。

メインには、ラザニア、パスタ、フィッシュフィンガ―(魚のフライ)、ピザが多く、
デザートに、チョコレートケーキ、アイスクリーム、フラップジャック(オーツをシロップで固めたもの)、マフィンがありました。。

子供たちは特に「給食がいい」と言っているわけではないので、お弁当にしています。
その方が、こちらで中身をコントロールできます。
イギリスなので日本のような「キャラ弁」のような頑張ったお弁当にする必要がないので楽です。