イギリスで購入の安~い炊飯器でも美味しく炊ける!
数年、ノンブランドのキャセロールでご飯を炊いていました。
そのキャセロールがヘタってきたため、次に使いたかったストウブ(Staub)に買い換えました。
どちらのキャセロールでも美味しいご飯が炊けていましたが、引っ越しを機に、炊飯方法を変えざるを得ないことに。
(Image by sayama from Pixabay)
イギリスで購入できる炊飯器とは・・・
引っ越し先の調理台の備え付けはガスではなくて、電気。
独特な熱の回り方で、キャセロールの火加減が全くうまくいきません。
キャセロールを使う前は鍋でも炊いていたので、その鍋でも試してみましたが、結果は似たり寄ったりです。
一部が生煮えだったり、ご飯がふっくら・つやつやの出来上がりになりません。火加減の研究をするために、これ以上時間をかけたり、お米を無駄にしたくありません。
残念なことですが、キャセロールはいったん脇に置くことにしました。
日本で炊飯器を買ってこようかとも思いましたが、帰省は数か月先のことです。
子どもたちは和食が好きなので、数か月ご飯がないとなんだか調子が狂ってしまいそうです。
しばらく考えて、アマゾンで間に合わせの安い炊飯器を購入することにしました。
イギリスアマゾンで入手した格安な炊飯器は・・・
私が購入したのはこれです。
普段は30ポンドぐらいみたいですが、私が見つけたときはちょうどセールで15ポンドぐらいでした笑。
もっと時間をかけて探したら、厚窯、ふっくら、おどり炊き、みたいな機能のあるものに辿り着いたかもしれません。
しかもこの炊飯器は、イギリスで使うことが前提でしょうから、カレーのためのパラパラご飯のためかもしれません。
引っ越したばかりだったので、他にすることが山ほどありました。
炊飯器選びに時間をかけてはいられません。
ちょっと試してみて、捨てることになっても構わないぐらいのつもりで注文してみました。
ヤケクソでスイッチを押す・・・
翌日に届いた炊飯器。
さっそく使ってみました。
炊飯器には、内釜に目盛が刻まれていて、お米カップ、しゃもじ、説明書がついています。内釜の上に蓋をのせるだけの、シンプルな構造です。
炊飯器が届くまで、引っ越しの片付けをしながら、
「ご飯が炊けない」
「米を無駄にした」
「お気に入りのキャセロールが使えなくなった」
といういら立ちがマックスになっていたので、
「あらーイギリスの炊飯器さん?
いつもの分量でスイッチ入れちゃいますねー。
お手並み拝見しますね~!」
と、何を考えていたのか、半ばヤケクソの状態で、目盛もカップも説明書も無視して、それまで鍋やキャセロールで炊いていた分量でスイッチを入れてしまったのです。
ところが!
ところがです!
そのご飯は美味しく炊けてしまったのです!
安~い炊飯器で美味しく炊くには(コツ)
そういえば、日本人のお母さんたちが、
「イギリスで買った炊飯器はパサつくのよねー」
とおっしゃていました。
イギリスの炊飯器は、日本の「ふっくら」「もちもちした」ご飯というよりは、カレー用のパラパラしたバスマティライス(Basmati rice)を想定してデザインされているかもしれません。
でも、セールで購入したこの炊飯器は、なぜかパサつきもせず、べたつきもせず、内釜にこびりつくこともなく、ふんわりといい感じに炊いてしまいます。
ほとんど毎回、成功した炊き上がりのサインである「蟹の穴」状態になります。
「鍋とキャセロールでの炊飯方法」でも紹介したように、水加減は「米:水=1:1」です。
お米のとぎ方は、日本でするときと同じです。
内ガマにお米と水を入れて、ざーとかき回し、
1番最初、2番目、3番目ぐらいの水をすぐに(10秒ぐらいで)捨てます。
その後、3,4回ざざーっと米を手早く洗います。
こうすることで、ぬかの臭いがお米に吸収されてしまうのを防げます。
ギッチギチに手のひらで押し付ける研ぎ方もありますが、米が傷ついてしまうようで個人的に好きではありません。
そうしたら、等倍の水加減をして1時間ぐらいおいて吸水させます。
冬はもう少し長めにおいておきます。
炊き上がると「cook」から「warm」に切り替わります。
これは「保温」の状態ですね。
通常の蒸らし時間は10分ぐらいですが、「warm」に変わったらちょっと長めの「15~20分ぐらい」蒸らします。
これだけです。
日本製の炊飯器でも、保温状態にしておくと味が落ちてくるものです。
なので、この炊飯器で「保温」になってもあてにしないで、蒸らしが終わったら、さっさとスイッチを切ってしまいます。
残ったご飯はラップに包んで冷蔵庫か冷凍庫行きです。
その方がごはんのおいしさが維持できます。
で、結局、日本に帰省したときに、炊飯器の購入は必要ありませんでした。
15ポンド炊飯器が毎日大活躍してくれているからです。
炊き込みご飯、赤飯、おこわ、ピラフも
鍋やキャセロールでも作っていましたが、この炊飯器でも、炊き込みご飯、赤飯、おこわ、ピラフを作っています。
炊飯器のケーキは、まだやったことはありません。
いつか試してみようと思います。
玄米、発芽玄米もイギリスの炊飯器で
ちなみに、玄米(Brown rice)もこの安い炊飯器で炊いています。
「Brown rice」「Short grain」を使っています。
スーパーで購入できるものは「Long grain」が多いです。
「Short grain」の方が日本のお米に近いと思います。
日本食材店で玄米が購入できるなら、それに越したことはありませんが。
炊き方は:
玄米を測っておきます。
玄米を洗った後、一晩水につけておきます。
白米のように、何度も神経質に水を捨てながら研ぐ必要はありません。
玄米が吸水したら、水加減を「玄米(前日量った量):水=1:1.5」にして、スイッチを入れます。
水が白米に比べて多いので、炊き上がるまでにちょっと時間がかかります。
蒸らし時間はやはり「15~20分ぐらい」にしています。
発芽玄米も同様に
発芽玄米も同じような要領で炊いています。
発芽玄米を作るのは簡単です。
玄米を洗った後、ぬるま湯に浸して蓋をします。
浸しておくのは24時間ぐらいです。
途中、ぬるま湯を適当に取り替えてまた蓋をします。
厳密に「いつでもぬるま湯の状態にしておく」というわけではありません。
気がついたら取替えれば大丈夫です。
途中、冷たくなってしまっていても問題ありませんが、せめて1~2回はぬるま湯に替えた方がいいかもしれません。
時間がたったら、水を捨てて蓋をして室温で放っておきます。
そうすると、翌日ぐらいに玄米からちょっと芽が出ているのが確認できるはずです。
この状態が「発芽玄米」です。
全体の半分以上の玄米から芽が出ていれば、炊ける準備ができています。
(私は8割ぐらい発芽するまで待ちます)
発芽玄米も「玄米:水=1:1.5」で水加減をして炊飯します。
蒸らしの時間も同様に15~20分ぐらいです。
この玄米(もしくは発芽玄米)でも「蟹の穴」という、ご飯が良く炊けたサインであるご飯の表面のくぼみができます。
そして、前述の白米と同じように、保温機能など使わずに、残ったらさっさとラップに包んで冷蔵するなり冷凍するなりしています。
炒めるとパラパラになるので、玄米チャーハンにしたり、白米と混ぜて食べたりしています。
おわりに
間に合わせの炊飯器でしたが、鍋やキャセロールで炊くのと違って、スイッチを入れたら放っておくだけなので簡単です。
しかも結構おいしく炊けてしまうので重宝しています。
(追記)様子見で買っただけなのに、数年たった今でも、壊れもせず、よく働いてれるので重宝しています。
子どもが大学の寮に入るとき、スーパーマーケットブランドの小さい炊飯器を持たせてみました。
ご飯を炊いたことなんてなかった子なので、もしかしたら寮で失敗するかもと想像しました。そこで、家で夕飯用に試してみましたが、その炊飯器も悪くなかったです。
その機械のクセがあるので、水加減とか、1度に炊く米の量とか、蒸らし時間とかを微調整すると美味しいご飯にありつけると思います。